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旅の思い出、詰め合わせ。


by mpoo1123ex
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バルト三国周遊記 リトアニア編


連休を利用して、バルト海沿岸の国々を旅してきました。
巡ったのはリトアニア共和国ラトヴィア共和国エストニア共和国の三国。

地図はこちら↓
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※外務省のHPより画像を拝借

激動の歴史を歩んできた三国。どの国も個性豊かです。
美しい自然と荘厳な歴史的建造物の数々は見ごたえがあり
駆け足の周遊となりましたが、とても充実した楽しい旅でした。


というわけで、今回から3回に分けて『バルト三国周遊記』をお届けします。

初回はリトアニア編。

深い緑に囲まれた美しい国です。
でも、その歴史は複雑で・・・ 地理的な要衝にあったため
絶えず近隣の強国(ロシア、ポーランド、ドイツ)に翻弄されてきました。

第二次世界大戦中、ドイツの占領下にあったリトアニアは甚大な被害を受け、
ソ連からも侵攻され、併合されてしまいます。

長い独立運動の末、リトアニアが正式に独立を宣言したのは1990年。
その後、2004年にEUに加盟しました。


そんなリトアニアの首都、ヴィリニュスを訪れました。

街に残る歴史的建造物の多くは近年になって修復され
リトアニア文化を伝える歴史的な街として世界遺産に登録されています。


旧市街の北の入り口に立つ大聖堂
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高い鐘楼が目を引く、ヴィリニュスのシンボル的存在の建造物です。

鐘楼の高さは53m。
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教会はギリシャ神殿を思わせる大きな建物。
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リトアニアの守護聖人、カジミエラス王子が安置された礼拝所もあるそうです。


ヴィリニュス大学構内にある聖ヨハネ教会
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内部には6つの礼拝堂があり、多くの記念碑や彫像で装飾されています。
ソ連の占領期初めには倉庫として使われ、大きなダメージを受けてしまったそうです。

ヴィリニュス大学言語学部のホールには
自然崇拝時代の生活を描いた「四季」のフレスコ画が壁一面に飾られていました。
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ヴィリニュス大学の隣に建つのは大統領官邸
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リトアニアといえば、琥珀が有名だそうで…
琥珀博物館にも行ってきました。
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古代の虫などを含んだまま凝固した琥珀もあり、興味深かったです。
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ケディミナスの丘の上から眺めたヴィリニュスの街並み。
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あいにくの曇り空で霧がかかっていましたが
これはこれで情緒があって素敵でした。


聖アンナ教会
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ゴシック様式の立派な教会。
1812年ロシアへ攻め上がるナポレオンがヴィリニュスに入城した際
この教会を見て「我が手に収めてフランスに持ち帰りたい」と語ったそうです。


旧市街の南の入り口、夜明けの門
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2階の礼拝所には聖母のイコンがあります。
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写真では見えませんが、銀細工が壁一面に並んでいるそうです。

夜明けの門通りは旧市街のメインストリートの一部。
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民芸品を売る出店やカフェ、商店が軒を連ねています。


続いて、近代的な建物が並ぶ新市街方面へ。

聖ペテロ&パウロ教会
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ヴィリニュスのバロック建築を代表する建物。

中へ入ると一面の彫刻群に圧倒されます。
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2000以上もある漆喰彫刻は、同じものが1つもなく
イタリアから招かれた彫刻家たちと数百人もの地元の職人たちによって施されました。

差し込む光の加減によって人物の表情が変化して見えるように計算されているそうです。
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彫刻のテーマは聖書や神話から取られています。
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天井から吊るされた船がとても印象的でした。
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所変わって、こちらは新市街の目抜き通り。
奇妙な像が目印の国立ドラマ劇場
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こういうの、苦手です。

ソ連の国家警察、秘密諜報機関(KGB)が置かれていた、KGB博物館
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政治的な理由で拘留された人々が
ここで拷問を受けたり、命を落としていたそうです。
館内には当時の施設が保存、再現されているとか。
アウシュビッツさながらの、ソ連占領下時代の“負の遺産”とも呼べる場所。

ネリス川沿いに建つ黄金の建物は国会議事堂
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教会のような佇まい。国会議事堂とは思えません。
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ヴィリニュスから30kmほどのところにあるトゥラカイも訪れました。
30以上の湖と森に囲まれ、自然公園としても保護されている美しい観光地です。

観光の目玉は、湖上の島に築かれたトゥラカイ城
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外敵の侵略を防ぐためや、祭事などを行うために
14世紀後半に建設された城です。
一度は廃墟となりましたが、1987年にほぼ元の姿に復元されました。

湖には人なつっこい白鳥さんが。
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城と湖と白鳥と。なんだか絵になりますね~

トゥラカイは、少数民族のカライメの故郷としても知られていて
今でも200人ほどが民族性を守りながら暮らしているそうです。

これが彼らの伝統的住居。
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通りに面して3つの窓が並んでいるのが特徴です。


リトアニア第2の都市、カウナスにも行きました。

一時期は、リトアニアの首都でもあったこの地には
「日本のシンドラー」と呼ばれた杉原千畝氏が活躍した旧日本領事館があります。

杉原記念館
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第二次世界大戦初期、ナチスの迫害を逃れ日本通過に活路を求めてきたユダヤ人たちに
本国の指示に背いてまでビザを発行して多くの命を救った杉原千畝氏。
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実際に彼が昼夜を問わずにビザを書き続けていた執務室。
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杉原千畝氏のことは知っていましたが、彼に協力したオランダ人がいたことは知らなかった。
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杉原氏の功績はリトアニアでも評価され、ヴィリニュスには彼の名を冠した通りができ、
彼を記念して桜の木も植樹されたそうです。 


カウナス旧市庁舎
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白鳥にも例えられる美しいバロック様式の建物ですが
かつては政治犯の牢獄として使われたり、ロシア皇帝の別宅にもなっていたそうです。

カウナス城
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ドイツ騎士団の侵略を防ぐために造られた城。
もともとは台形の城壁に4つの塔がありましたが
現在は修復された塔の1つと城壁の一部のみが残っています。


リトアニア北部の中心地、シャウレイには
数えきれないほどの十字架が立ち並ぶ十字架の丘があります。
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大小無数の十字架の大群は圧巻です。
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ここは墓地ではなく、死体も埋められていません。
ただ単に十字架が置かれているだけの丘です。

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抑圧された民族や宗教の象徴として扱われ、ソ連時代には禁域とされました。
ソ連軍がブルドーザーで何度も十字架をなぎ倒し、焼き払ったそうですが
人々は新たな十字架を置き続けたそうです。

十字架の丘へ向かう途中、タンポポが咲き乱れる野原がありました。
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その中で見つけたタンポポの茎が…
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極太で驚きました。なんだ、こりゃー

バスの窓から見えた風景。
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新緑が青々としていて、とても綺麗でした。
景色の美しさに、とても癒されました。


観光のレポートは以上です。
ここからはリトアニアの名物料理などを紹介していきます。

ヴィリニュス旧市街の目抜き通りにある
リトアニア料理レストラン Forto Dvaras にて。
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地下の席は趣があって素敵でした。

まずはリトアニアン・ビールで乾杯♪
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軽くて飲みやすいです。

ダンナくんの会社の同僚のリトアニア人がおススメしてくれていた
ガーリックブレッド&チーズディップ ZEMAITISKOS
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カラっと揚がったガーリックブレッドがとってもおいしかった!!
ビールのおつまみに最高です。

ビーツの冷たいスープ シャルティバルシチェイ SALTIBATSCIAI
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これ、すっごく美味しかったです。クリームっぽい味は生クリームかな?

チキンのクリームシチュー TYRSRIUBE
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くり抜いたパンのお皿でサーヴされます。
家庭で作るスープのような優しいお味。

ジャガイモのパンケーキ ブルヴィニェイ・ブリーナイ BULVINIAI BLYNAI
ハーリング(ニシンの酢漬け)載せ。
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パンケーキはちょっと脂ぽかったです。
ハーリングは、オランダで食べるほうがおいしいかも?!


民族音楽が楽しめるレストラン Lokys にて。
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音楽隊の生演奏がありました。
リトアニアの民族音楽は陽気で楽しい感じ。


カウナスのリトアニアレストラン Medziotoju Uzeiga にて。
マッシュポテトを焼いたような ツェペリナイ CEPELONAI を食べました。
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中に入っているのは鹿肉。このお店の名物です。
ホロホロで美味しかった~


長くなりましたが、『リトアニア編』はここまで。

次回は『ラトヴィア』編です。
by mpoo1123ex | 2012-06-15 18:20 | リトアニア